手紙の書き方:時候のあいさつ 6月
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2025年の6月は、全国的に梅雨入りが進み、しっとりとした雨の情景が広がる季節となりそうです。
関東以西では、紫陽花や花菖蒲が雨に濡れていっそう美しく咲き誇り、東北や北海道では、新緑の深まりとともに爽やかな初夏の風を感じられる時期を迎えます。
雨の音に耳を澄ませていると、ふと手紙を書きたくなる。
そんな静かなひとときが、心を整えてくれる気がします。
G.C.PRESSでは、この季節ならではの風情を楽しむお手紙を特集しております。
6月は衣替えや父の日など、生活の節目を感じる行事が多い時期です。
また、少し憂鬱になりがちな雨の日こそ、あたたかな気持ちを届ける手紙が心に響きます。
雨音に耳を傾けながら、手紙を書くひとときが皆様にとって心やすらぐ時間となりますように。
【6月の手紙を書くときのポイント】
- 季節感のある挨拶を入れる
- 6月は梅雨の時期。
「入梅の候」「芒種の候」「紫陽花の季節となりました」など、雨や初夏の風物詩を取り入れた挨拶で季節感を伝えましょう。 - 行事や節目にふれる
- 6月は父の日や衣替え、ジューンブライドなどの話題も多い月です。
身近な人への感謝やお祝いの気持ちを綴るのにぴったりな季節です。 - 相手を思いやる言葉を添える
- 湿度や寒暖差で体調を崩しやすい時期でもあります。
「蒸し暑い日が続きますので、ご自愛ください」など、体調への気遣いを忘れずに。 - 結びで心を軽くする一文を
- 「雨の合間に見える青空のように、心晴れやかな日々となりますように」など、明るい言葉で締めくくると、読んだ方の気持ちも和らぎます。
文例:親しい間柄の時候のあいさつ
- 雨に濡れた紫陽花が美しく色づき、しっとりとした風情を楽しめる季節となりました。
- やわらかな雨音に包まれながら、初夏の彩りが静かに深まっていく頃です。
- 木々の葉がいっそう濃くなり、梅雨の晴れ間には爽やかな青空が広がります。
- 草木がしっとりと潤い、雨上がりの香りがどこか懐かしく感じられる季節です。
文例:あらたまった相手への時候のあいさつ
- 紫陽花の彩りに心なごむ季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
- 梅雨の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
- しとしとと降る雨に季節の趣を感じるこの頃、皆様におかれましてはお健やかにお過ごしのことと拝察いたします。
- 初夏の訪れとともに、草木の緑がいよいよ濃さを増してまいりました。貴殿にはお変わりなくご活躍のことと存じます。
- 入梅の折、何かとご多用のことと存じますが、くれぐれもご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
文例:ビジネスの相手への時候のあいさつ
- 向夏の候【6月全般】
- 「向夏の候、貴社ますますのご隆盛を心よりお祈り申し上げます。」
今後の発展に期待を込めた、広い期間で使える汎用性の高い挨拶です。 - 芒種の候【6月6日頃〜6月下旬】
- 「芒種の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。」
落ち着きのある表現で、季節の節目にふさわしい丁寧な挨拶です。 - 入梅の候【6月上旬〜中旬】
- 「入梅の候、貴社ますますご隆盛のことと拝察申し上げます。」
梅雨入りの気候に触れつつ、相手企業の発展を祈る表現です。 - 長雨の候【6月中旬〜下旬】
- 「長雨の候、皆様におかれましてはますますご清栄のことと存じます。」
落ち着いた語調で、取引先への配慮がにじむ挨拶文です。 - 湿暑の候【6月全般】
- 「湿暑の候、貴社一層のご発展をお祈り申し上げます。」
湿度の高い時期に合わせ、体調への配慮も含意するスマートな表現です。 - 小夏の候【6月中旬〜下旬】
- 「小夏の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。」
爽やかな印象で、明るいトーンのビジネス文書に適しています。
ビジネス文書では簡潔に用件を伝えることが求められるため、時候の挨拶は漢語調の「〜の候」を基本とします。
「〜のみぎり」も同様に使用可能です。やわらかさを出したい相手や個人のお客様向けには、和文調での挨拶も適した表現です。
文例:結びのあいさつ
- 紫陽花の彩りが美しい季節、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
- 梅雨の折、体調を崩されませんよう、くれぐれもご自愛くださいませ。
- 雨に潤う季節となりました。どうぞお健やかにお過ごしくださいますようお願い申し上げます。
- しとしとと降る雨に初夏の趣を感じながら、ますますのご活躍をお祈りいたします。
- 向夏のみぎり、今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
- 蒸し暑さが増してまいりますが、皆様のご健康とご繁栄をお祈り申し上げます。
季節の行事や風物詩
- 衣替え
- 夏服
- 父の日
- 蛍
- ジューンブライド
- 梅雨
- 山開き
- カエル
- かたつむり
- あめんぼ
- ホトトギス
- かわせみ
- 水玉模様
- 貝殻
6月は夏への入り口です。 雨の合間に爽やかな初夏の風情が感じられる季節でもあります。季節の変わり目で衣替えをする家庭も多いことでしょう。
6月の花や植物
- アジサイ
- シャクヤク
- ノアザミ
- ヤマボウシ
- テッセン
- トケイソウ
- アマリリス
- クチナシ
- ツユクサ
- キキョウ
- ラベンダー
- ハナショウブ
6月の節気
- 【芒種(ぼうしゅ) 6月6日頃】
- 稲や麦など“芒(のぎ)”のある穀物を植える頃。田植えの時期であり、季節が梅雨へと移る節目となります。
文例:芒種を迎え、街路樹の緑も一段と濃さを増してまいりました。 - 【夏至(げし) 6月21日頃】
- 一年でもっとも昼が長くなる日。梅雨のさなかであることも多く、日差しのありがたさを感じられる時期です。
文例:夏至を迎え、日差しの強さとともに夏の足音が近づいてくるようです。
ほかの月の時候のあいさつ
- 時候のあいさつ 5月
- 時候のあいさつ 7月
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