■「熨斗(のし)」とは

のし袋の「熨斗(のし)」は、祝儀袋の右上の飾りの事を指します。
「熨斗(のし)」は「熨斗鮑(のしあわび)」の略で、「鮑を薄く伸ばして乾かしたもの」です。古来、鮑は貴重な食料で、長寿を示す縁起物とされていました。神事などで奉納される際に贈答品に添えられていましたが、簡略化され現在のように紙が用いられるようになりました。

紙をひな人形のように折り、黄色い紙片を挟んだ本熨斗(ほんのし)や、デザイン性のある簡易熨斗(かんいのし)、「のし」という字を書いたわらびのしなどがございます。


水引きについて

結婚のお祝いには、紅白又は金銀の水引きで、形は「結び切り」のものを使います。結び切りは「結婚」や「葬儀」等、一度きりであってほしいことに使う結び方です。

贈る金額と大きさやデザインのバランス

のし袋は、包む金額に合わせて大きさを選びます。
のし袋が大きく、水引の本数が多く色が豪華(金・銀) なほど高額のお包み用となります。
贈る方の年齢やお相手との関係によって金額は変わりますが、
一般的に兄弟は30,000〜100,000円、親族(姪・甥)は50,000〜100,000円、職場の同僚や友人へは30,000〜50,000円と言われています。結婚式、披露宴に出席しない場合は、3分の1程度を目安にお包みすると良いでしょう。
見た目だけ豪華にならないよう、見た目(のし袋)と中身(金額)のバランスは大切です。

  • 祝儀袋 寿 宝尽くし シルク 大

    20〜300万円
  • 祝儀袋 寿 花丸文

    5〜10万円
  • 祝儀袋 寿 花丸文 中

    3〜5万円
  • 祝儀袋 寿 花丸文 スリム金

    1〜3万円

※封入金額の表記はあくまで目安です。

白地に、紅白、金銀ベースの伝統的な雰囲気のものはフォーマルな披露宴の場合にも安心です。洋風なもの、カラフルなものはレストランウェディングなど現代的な結婚式にも合います。

 

水引きについて

結婚以外の一般的なお祝いには「花結び」の紅白又は金銀の水引きのついたものを使います。両端を引くとほどけ、何度でも結び直しができることから、合格祝い・入学祝い、出産祝い・結婚記念日、昇進祝いなどの一般的な慶事のうち何度あっても嬉しいお祝い事に使います。

贈る金額と大きさやデザインのバランス

祝儀袋の大きさは金額に合わせたものを選びます。

  • 祝儀袋 御祝 花丸文シルク 大 御新築御祝付

    20〜300万円
  • 祝儀袋 御祝 宝尽くし 大S 御新築御祝付

    10〜200万円
  • 祝儀袋 御祝 花丸文 短冊付

    5〜10万円
  • 祝儀袋 御祝 花丸文 シルク 花結び

    3〜5万円
  • 金封 熨斗付 御祝 花丸文 シルク 花結び

    5千円〜1万円

※封入金額の表記はあくまで目安です。

かしこまって贈りたい場合は白地に紅白、金銀ベースの伝統的なものを、親しい方や若い方へは贈るお相手の性別に合わせた色味や、お子様向けにはかわいらしい動物柄などがございます。


水引きについて

弔事では「不幸が二度とないように」とほどけない結び切りの水引きを使います。色は黒白と双銀のものがありますが、双銀の方が格が高いとされています。水引きを印刷で表現したものは少額を包む場合に適しています。

包む金額と大きさや水引きのバランス

不祝儀袋の大きさは金額に合わせたものを選びます。

  • 不祝儀袋 弔事 天穹 大 純銀水引

    20〜300万円
  • 不祝儀袋 弔事 天穹 中 純銀水引

    5〜10万円
  • 不祝儀袋 天穹 御霊前 黒白

    1万円程度
  • 不祝儀金封 天穹 御霊前 印刷水引

    3千円〜5千円

※封入金額の表記はあくまで目安です。

葬儀や法要などに使用する不祝儀袋はお渡しする先の宗教により表書きが変わってきます。一番機会の多い仏教では以下が一般的です。

  • 不祝儀袋 天穹 御霊前 黒白

    お通夜、葬儀、告別式、
    四十九日より前のお悔やみに。
  • 不祝儀袋 天穹 御佛前 黒白

    四十九日当日以降の法要に
  • 不祝儀金封 天穹 御布施

    葬儀、お盆、お彼岸などの
    法要の際に戒名を授けて
    いただいた僧侶や寺社へのお礼に。
  • 不祝儀金封 多目的 天穹

    葬儀や法要の際に御布施の他に
    心づけなどをお渡しする際に。
  • 金封 多目的 是空

    葬儀や法要の際に御布施の他に
    心づけなどをお渡しする際に。
  • 不祝儀金封 天穹 お悔やみ申し上げます

    遅れて伺った訃報へのお包みや、
    宗教・宗派の分からない時に。
  • 不祝儀金封 天穹 御花料

    キリスト教式の葬儀に。宗教問わず、
    お花をお供えする代わりとしてお包みする際に。

「御礼・心づけ」対象商品一覧はこちらより

水引き・表書きについて

一般的にはお祝いと同様の「花結び」の水引きを使いますが、ご結婚の際の御礼や心づけの場合は「結び切り」で「寿」の表書きのついたもの、また日頃のちょっとした御礼にはお相手の方の負担にならない「ほんのきもち」「こころばかり」等の表書きのものもおすすめです。

御礼の種類

【一般的な御礼】

紅白・金銀の花結びで、表書きは「御礼」のものを使います

【ご結婚の際の御礼、心づけ】

水引きは結び切りで表書きは「寿」のものを使います。御車料をお渡しするときには「御車代」「御車料」もおすすめです。 5,000円程度までのお包みにはポチ袋タイプ、1万円前後のお包みには水引が印刷されたタイプが適しています。 のし袋の下部には両家の苗字、または新郎新婦どちらかの苗字を書いてお渡しいたします。

【心づけに】

さりげない御礼の気持ちの表現として「こころばかり」「ほんのきもち」「ありがとうございます」などがございます。 「こころばかり」、「ほんのきもち」はカジュアルにお使いいただけますので、親しい間柄でのお渡しにおすすめです。


使い方とマナー

■中包みの書き方

お祝い事

表面:中央よりやや上に金額を記入します。旧字で記入するとより丁寧です。中包みの裏側に金額欄が印刷されている場合は、そちらに記入します。
裏面:左側に都道府県からの住所、氏名を記入します。郵便番号も記載すると丁寧です。

  • 弔事

    裏面の右側に金額、左側に住所・氏名を記入します。
    旧字で記入するとより丁寧です。
    中包みの裏側に金額欄が印刷されている場合は、そちらに記入します。

◎包む金額は旧字で記入するとより丁寧です。
(容易に書き換えることを防ぐため使われてきました)

(四と九はのし袋封入金額として不向きとされています)

■中包みの使い方

■タトウタイプ

  • お祝い事

    中包みを広げ、お札の表を上にして置き、元通りに中包みを折ります
  • 弔事

    中包みを広げ、お札の表を下にして置き、元通りに中包みを折ります

■封筒タイプ

  • お祝い事

    新札を用意します。お札を表にして、
    印刷されている人物の顔が上にくるように入れます。
  • 弔事

    お札を裏にし、印刷されている人物の顔が
    下にくるように入れます。
    新札の場合は一度二つにし折り目を付けてから入れます。

■中紙タイプ

  • お祝い事

    中紙の折り目を右にして お札を表にし、印刷されている人物の
    顔が上になるように挟みます。
  • 弔事

    お札を裏にして、印刷されている人物の
    顔が下にくるように入れます。

■氏名の書き方

水引の下、中央に贈る方(ご自身)のお名前を、お祝い事は筆ペンまたは毛筆ではっきりと弔事は薄墨で書きます。万年筆やボールペンやなどは使わず、受け取った方が読みやすいよう楷書体で書きます。

ご夫婦など連名の場合

ともにフルネームか夫の氏名の左に妻の名前を書きます。

個人の場合

中央に書きます。



個人の場合は、「寿」などの名目よりも小さめの字で、必ずフルネームで書きます。
夫婦連名の場合は、夫の名前を右にフルネームで書き、左に妻の下の名前、またはフルネームを書きます。
友人との連名、立場に差がない友人同士なら、右から五十音順にフルネームで記入します。
職場の人との連名の場合は、職位が一番高い人の名前を右側に書き、同じく職位順に左へと書いていきます。
4名以上の連名のときは、代表の名前をフルネームで入れた上で「外一同(ほかいちどう)」と、名前の左下に小さめに書き添えます。部署単位での連名の場合は「営業部一同」という書き方をします。

■包み方

中袋と上包みの表・裏、上・下を合わせるようにし、上包みの裏面から中袋を入れます。
上包みの折り返し部分を元に戻し、折り返しを重ねます。水引がついているものは上折りを開いて中袋を入れます。
裏の折り返しの重なりは、お祝い事と弔事で異なります。お祝い事は「福が上から入ってくるよう、下折りを上に」、 弔事は「不幸が入ってこないよう、上折りを上に」して包みます。

下折りが上になるように閉じます。

上折りが上になるように閉じます。

ポチ袋の場合

人物の顔を内側にして左から三つ折りにして入れます。

   
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