DESIGNER'S INTERVIEW vol. 01

「常に“誠実さ”を軸にして、デザインをしてきました」
シニアデザイナー 真柄菜菜


G.C.PRESSの持ち味でもある“100種以上のオリジナルデザイン”を支えているのが、インハウスのデザイナー陣です。今回は、数々のヒット商品を手がけてきた、シニアデザイナーの真柄菜菜さんにインタビュー。これまでのデザイナーとして歩みや、どんな思いを込めてデザインしているかなどを伺いました。

永く愛される製品デザインの仕事がしたい。そのこだわりがG.C.PRESSを生み出しています。

卒業した美術大学では、主に商業デザインを学んでいたという真柄さん。卒業が近づくにつれて、友人たちは次々と、宣伝広告業界への就職を決めていったそうです。そんな中、真柄さんはデザインに対するある思いに気づきます。

「広告のデザインの勉強も楽しかったけど、次々と消費されていく一過性のものではなくて、永く愛されるような製品のデザインがしたいと思ったんです。そんな時、G.C.PRESSに出会いました。ここなら希望していた製品のデザインが手がけられるし、いろいろな可能性がひらけるような気がしました」

真柄さんが入社した約20年前のG.C.PRESSは、キャラクターグッズや雑貨も主力商品として取り扱っていたそうです。その後、時代の変遷とともに扱う製品は変化しましたが、質の良さにこだわり続けていたペーパーステーショナリーは、いつもG.C.PRESSの主軸にあったと話します。

「ペーパーステーショナリーは、アイテム的にもファッションとは違って、流行り廃りがありません。私自身も、定番というかスタンダードなものが好きなので、永く愛されるものを…という気持ちで、デザインをしています」

そんな真柄さんが得意とする表現方法は、オフセットやシルクスクリーンなどの印刷(方法)と箔押しやエンボスなどの加工(方法)を組み合わせて表現するモチーフ。「GOOD LUCK!」シリーズ、「花丸文」シリーズともに、印刷加工を組み合わせた表現が生かされています。

真柄さんは、デザインのインスピレーションを何から得ているのでしょうか?

「わたしは、独特の工芸的な表現が好きなんです。ペーパープロダクトだとそれが叶います。業者の方のご協力があって実現することですが、いつも、印刷加工技術の組み合わせを楽しみながらデザインしている感じです」

真柄さんはイメージする表現を求めて、印刷・加工上のさまざまな表現方法に挑戦しているそうです。

「会社の中で、自分の特徴を出していかなくてはいけません。他のデザイナーはみんな絵が上手なので、私はそこでは勝負ができない(笑)。社内のデザイナーは全員、自分の得意な持ち味を商品に落としこむ時、どんな方法がいいのかを考えていると思います」

そんな真柄さんですが、デザインのインスピレーションは何から得ているのでしょうか?

「歩きまわって探します(笑)。よく行くところは百貨店やセレクトショップ。幅広い世代の方に向けて製品を作りたいので、ベーシックなものや、目利きが選んだものを扱っている場所はチェックします。それから、美術館にも行きます。大きな展示よりも、企画やテーマがユニークなプライベートミュージアムを訪れたり、小規模のギャラリーを見たりします。商品や作品を細かく見るというより、その空間に身をおいて何かを感じに行くというか…。『あ、いいな』と心を動かされるものを、見たり触れたりして得た、感覚やヒントをたくさん集めてよくかみしめて、自分なりに編集する。そんな感じのスタイルです」

上質は、高級とか贅沢ということではなくて“誠実さ”だと思っています。

G.C.PRESSのペーパープロダクトは、ユーザーの年代を限定せずに、手紙を書くことを楽しんでいる人に向けて発信し続けています。真柄さんがペーパープロダクトに込める思いについて聞きました。

「私たちが作っているのは、コミュニケーションツール。皆さまの大切なハートをしたためるものですから、それを作ることは大役だと思っています。常に意識しているのは、上質であること。上質は高級とか贅沢(ぜいたく)ということではなくて“誠実さ”だと思っています。今までその気持ちを軸にして、デザインをしてきたつもりです」

「目指しているのは、『G.C.PRESSの商品を見たら、大切な人に手紙が書きたくなった』と言ってもらうこと」と真柄さんは話します。

20年以上、誠実な思いでペーパープロダクトのデザインに向き合ってきた真柄さん。その姿勢から、G.C.PRESSが愛され続ける理由が、垣間(かいま)見られました。

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シニアデザイナー 真柄菜菜(まがら なな)
金沢美術工芸大学産業美術学科商業デザイン卒。G.C.PRESSに入社以来、同社を代表するプロダクト「GOOD LUCK!」シリーズや花丸文シリーズなどのデザインを手がける。